2017年01月26日

ヴォーリズの愛した冬の木立

IMG_2008.jpg1月半ばから厳しい寒さが続いている。今朝の最低気温は−4度、窓を開けるとバリバリと氷を砕く音がし、知子とユキの部屋の結露は凍っていた。

しかし、風もなく久々の冬晴れ。
私は3週間ぶりに散歩に出た。

裸になった冬の木立。
木々は身じろぎもせず立っている。
そんな冬の木立を愛したヴォーリズを想って歩いた。

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         「森の春」 "Spring in The Forest"

冬の間ずっと見なれて来た力強い幹や枝よ、さらば
やがて春が来てあのみどりの葉が見られるというのに
私の心の奥には何か悲しみがある
それは春が来ると、幹や枝がつくる窓飾りを通して
あの大空が眺められなくなるからだ

冬の木立はそれぞれがたましいを持ち
それぞれが個性を持っている
だが春が来れば木の葉が生い茂り
それはちょうど織物のタテ糸のように
木の葉のヨコ糸にかくれてしまうのだ

私は頑丈な樹々の骨組みとの
こうした別れに
じっと耐えなければならない

やがて秋の日の黄金と深紅の炎が
あのじゃまな木の葉の掛け物を燃やし尽くし
まことの樹々の姿を取り戻してくれるまで
その別れに耐えなければならない

なぜなら春の樹々は暖かいいのちを
私の心に告げてはくれるが
身じろぎもせず立っている冬の幹や枝は
私の心に堅い意志をしみ込ませてくれるのだから


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春はまだ遠い。
それでも桜は蕾をつけていた。

         冬の歌

いかに冬の日々が冷たくても
わたしの心は歌わずにはいられない
この冷たい冬の一日一日
やがて私たちの身近に
あの春の日をつれてきてくれるのだから


posted by 優子 at 17:06| 随想 | 更新情報をチェックする